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【働き/役割】マンガン(Mn/Manganese)
骨の形成を助けて、結合組織の合成にも関わる
◎1日の摂取基準量:成人男性4.0mg 成人女性3.5mg 上限11mg
体内に10mg程度存在しているマンガンは非常に微量なのだが、健康な身体を維持するのには欠かせないミネラルである。マンガンの働きは他のミネラルと協力し、骨の形成を助けること。そして、骨、間接の結合組織の合成にも補酵素としての役割を果たしている。また、糖質、脂質、タンパク質の代謝のために働く酵素の構成成分でもあり、エネルギーの産生にも関わっている。さらに、活性酸素を分解するスーパーオキシドジムスターゼの成分でもあり、細胞膜にある資質の酸化を防いでくれる。シンスリンや性ホルモンの分泌にも関与しているため、不足すると性機能の低下や糖尿病を引き起こす恐れがある。尚、マンガンは多くの食品に含まれているので心配する必要はない。
【働き/役割】Folic acid
生命の根源である核酸を作るのに欠かせない栄養素
◎水溶性
◎1日の摂取基準量:成人男性240μg 成人女性240μg 上限1000μg
タンパク質や細胞の新生に必要な核酸(RNA、DNA)を作るのに欠かせないのが葉酸である。核酸はいわば身体の設計図。ここに収められた情報に沿って様々な部位が作られていく。生命の根源といっても過言ではない。また、葉酸には赤血球の生成にも関わる。赤血球はできてから約4ヶ月で壊れてしまうが、葉酸が不足すると新たに赤血球を作ることができず、貧血になってしまう。さらには、胎児が発育する妊娠中や、乳児を育てる授乳中には葉酸が不可欠。妊娠初期に葉酸を適切に摂取することで、胎児の神経管欠損という先天異常のリスクを軽減できる。妊娠中は基準量の2倍の480μg、授乳期には360μgを摂取するのが理想。
- 牛レバー
赤血球をつくるために必須のビタミン。激しいトレーニングで不足することもあるので牛レバーなどで補給を。
【働き/役割】Biotin
皮膚と密接な関係があるビタミン、アトピー性皮膚炎の治療薬にも
◎水溶性
◎1日の摂取基準量:成人男性45μg 成人女性45μg
糖新生という体内でブドウ糖を再生するサイクルに補酵素として関わっているのがビオチンである。食欲がないときにビオチンを多く含む食品を食べると、エネルギー補給ができる。また、ビオチンは皮膚や爪と密接な関係を持っており、アトピー性皮膚炎の治療にも用いられたり、ネイルアートでも爪を美しくするなどの効果がある。さらにはアレルギー物質「ヒスタミン」の元となるヒスチジンを除去する効果もあるといわれている。ビオチンが欠乏すると皮膚炎や結膜炎が発症したり、爪がボロボロになり白髪や抜け毛が多くなる。様々な食品に含まれているが、代表的なのがイワシ、レバー、卵など。但し、卵は生だと腸管での吸収が妨げられてしまうので、茹でたり、焼いたりして食べよう。
- 卵
卵は生で食べるより、加熱調理をお勧め。加熱することによって、ビオチンを効率よくとれる。
【働き/役割】Pantothenic acid
副腎皮質ホルモンの産生を促し、抗ストレスビタミンとも呼ばれる
◎水溶性
◎1日の摂取基準量:成人男性6mg 成人女性5mg
コエンザイムAという補酵素がある。この成分がパントテン酸。パントテン酸は、脂質、糖質、タンパク質の代謝に関与していて、副腎皮質ホルモンの産生を促進させる働きを持っている。副腎皮質ホルモンは抗ストレスホルモンで、人がストレスを感じると、防御体制を整える。このため、パントテン酸は別名『抗ストレスビタミン』とも呼ばれる。さらにこのパントテン酸は善玉コレステロールを増やす役割もあり、生活習慣病から身体を守ってくれる。パントテンはギリシャ語で「広くいたるところにある」の意味。その名の通り、様々な食品に含まれ、腸内では細菌によって合成もされているので、不足することはほとんどない。
- 子持ちカレイ
魚の中でも子持ちカレイはパントテン酸がとくに豊富な食材。魚定食を食べるなら煮付けで決まり。
【働き/役割】マグネシウム(Mg/Magnesium)
カルシウム、リンとともに歯や骨の強化を促す
◎1日の摂取基準量:成人男性340~370mg 成人女性270~280mg
カルシウムやリンとともに骨や歯の強化を促しているのがマグネシウム。体内にある60%程度は骨に含まれ、残りは肝臓や血液、それと筋肉中でタンパク質と結合した形で存在している。300種類以上もある酵素の働きをサポートすると同時に、神経の興奮を抑えたり、筋肉の動きを正常に保つのもこのミネラルの仕事である。そのほか、血圧を正常にしたり、体温調節に関わるなどその働きは多岐にわたる。マグネシウムとカルシウムの割合は1対2程度がよいとされ、マグネシウム不足が続くと、動脈硬化、血圧上昇、心疾患のリスクが高まる。アルコールを多く摂取する人は不足しがち。食品では、魚介類、海藻類、種実類に豊富に含まれているので、和食を食べれば十分補える。
- 干しエビ
マグネシウムは体内で約300種類の酵素の働きを助ける働き者のミネラル。ナッツ類や干しエビなどから補給できる。 - 玄米
精白の段階で約3分の1に減ってしまうマグネシウム。便秘改善のためには玄米食にシフトしてしっかり摂りたい。 - カシューナッツ
カシューナッツなどのナッツ類はマグネシウムの宝庫。とくにアルコールを飲む人には不足しがち。酒飲みは要注意。 - アマランサス
南米原産の雑穀、アマランサスは未精製の穀物のなかでもマグネシウム含有量がダントツに多い。
【働き/役割】ナトリウム(Na/Natrium)
高血圧の大きな原因は、このミネラルの過剰摂取
◎1日の摂取基準量:成人男性10g未満 成人女性8g未満 上限8~10g
ナトリウムはカリウムとともに細胞の浸透圧を一定に保つために働いている。カリウムによってナトリウムの濃度は常に一定に保たれているのであるが、このナトリウムを過剰に摂取するとその機能が低下する(カリウム過多の状態)。こうなってしまうと、ナトリウムとともに水分まで細胞内に流れ込んでしまい、細胞は水ぶくれ状態になってしまう。これがいわゆる『むくみ』の起きるメカニズム。そして、パンパンに膨らんだ細胞によって血管が狭くなり、血管壁に大きな圧力がかかって高血圧を引き起こす。ナトリウムは血管を収縮させる役割もあるので、高血圧に拍車をかけてしまうのである。汗とともに体外へ出るナトリウムだが、現代人は過剰摂取気味であるので気をつけよう。
- ロースハム
過剰摂取に注意が必要。
【働き/役割】Niacin
血行改善、脳神経の機能保持、多岐にわたる働きを持つ栄養素
◎水溶性
◎1日の摂取基準量:成人男性15mg NE 成人女性12mg NE 上限300mg
タンパク質が身体を作る材料としたら、酵素は工具といったところ。タンパク質という材料を酵素という工具で組み立てていくのである。この酵素の働きを助けるのが補酵素で、体内にある全酵素の約2割はナイアシンを補酵素として使っているのだ。その働きは、血行改善、脳神経の機能保持、皮膚の保護、コレステロールや中性脂肪の分解と多岐にわたる。ナイアシンが欠乏すると、皮膚、粘膜、消化器、神経系に悪影響を及ぼす。また、細胞内のエネルギーが不足するので倦怠感にも苛まれる。しかしながら、過剰に摂取すると、皮膚が炎症を起こし、嘔吐や下痢、最終的には肝機能障害まで生じさせてしまう。通常の食事で十分に摂取できるので無理に摂る必要はない。
- カツオ
カツオの他にもマグロやアジ、サンマ、サバなどの魚介類に豊富。
【働き/役割】Vitamin K
骨を丈夫にして、血液凝固作用をしっかりコントロールする
◎脂溶性
◎1日の摂取基準量:成人男性75μg 成人女性60~65μg
怪我をして出血した血が止まるのは血液に凝固作用があるから。そして、その凝固作用に働く凝固因子の1つがこのビタミンKである。但し、ビタミンKには凝固を促進させるだけではなく、それを抑制させる機能も持っている。そう、ビタミンKは凝固をコントロールするビタミンなのである。また、骨からカルシウムが流失するのを防ぐ働きもある。ビタミンKが不足するとカルシウムが骨に沈着しにくくなり、骨が脆くなる。つまり、骨粗鬆症に有効なビタミンなのだ。ビタミンKは緑黄色野菜などから摂取できるK1と、腸内で細菌によって作られるK2がある。そのため、一般の食生活を続けている限りは、欠乏する心配はない。但し、抗生物質を使用したときは腸内細菌の働きが悪くなるので不足する場合もある。
- 納豆
納豆菌が腸内でビタミンKを産生するため、含有量以上の多くのビタミンKをとることができる。 - ほうれん草
色の濃い緑色野菜にはビタミンKが豊富。
【働き/役割】銅(Cu/Copper)
ヘモグロビンに関わりを持ち、不足すると貧血を起こす
◎1日の摂取基準量:成人男性0.8mg 成人女性0.7mg 上限10mg
銅は体内に100~150mgほど存在する金属元素。赤血球中のヘモグロビンという色素が鉄から作られるときに重要な役割を果たしている。つまり、鉄が体内に十分な量があったとしても、この銅がなければ貧血になってしまう。また、銅は多くの酵素の成分となり、骨や血管のコラーゲンやエラスチンといったタンパク質の合成に関与している。さらには、紫外線から身体を守るためのメラニン色素を作るときに必要なチロシナーゼという酵素の合成にも欠かせないミネラルである。体内の銅が不足すると、貧血、そして毛髪のつやがなくなり、白血球の減少、骨の異常を引き起こす。過剰に摂取したときの弊害はないといわれているが、銅製の調理器具を使用すると銅が溶け出して過剰摂取になる場合もある。
- ホタルイカ
銅を含む酵素の一部は骨や血管壁を強化するコラーゲンの生成に働く。骨粗鬆症予防にも有効。
【働き/役割】Vitamin E
強力な抗酸化作用で、過酸化脂質ができるのを防ぐ
◎脂溶性
◎1日の摂取基準量:成人男性8~9mg 成人女性8mg 上限600~800mg (α-トコフェロール当量)
ビタミンEは末梢血管を広げて血行を促進させ、自律神経を整えてくれる。血行がよくなるので、冷え性や肩こり、腰痛を改善できる。また、生理痛や生理不順にも有効で、女性にはありがたい栄養素である。抗酸化物質としても強力で、フリーラジカルによって、過酸化脂質ができるのを防いでくれるし、コレステロールが酸化しないようにも働くため、生活習慣病の予防として有効である。不足すると過酸化物質ができやすくなり、細胞の老化が進むため、生活習慣病のリスクが増える。摂取し過ぎても心配の少ないビタミンであるため、生活習慣病予防として基準量より多めの100~300mg程度を摂取してもよい。ただし、600mg以上摂ると身体に悪影響が出る恐れもある。
- アーモンド
アーモンドやヘーゼルナッツ、ヒマワリの種など、ナッツ類に多く含まれる。食べすぎは禁物だが少量をこまめに。 - カボチャ
酸化の害から身体を守るビタミンEはカボチャで。ビタミンCとともに摂ると効果的。
